帰る場所
社会人になれば、「仕事」として人と付き合うことになるからどうしてもそこには利害関係が生まれてしまう。
だから利害関係なしで付き合えるのは学生のうちだけだと。
20年生きてきたわけですが、保育園から大学までたくさんの人と出会ってきました。
振り返ると長い20年。
この20年で自分にとっての友達の価値観はかなり変わりました。
自分で言うのもあれなんですけどね、小学校の時からうるさくて活発でそこそこポジティブだったので友達作りにはあんまり困りませんでした。
中学もそのノリでいってたくさん友達がいたんですけど、ある日母から何気ない一言を言われました。
「あんたいろんな人と遊んでるけど一番仲のいい友達はだれなの?」
ぱっと答えることができなかったんです。
そしてそこから始まりました。中学生特有の悩み。
‘交友関係広く浅くで結局本当の友達はいないのではないか問題’
高校に入ってその問題を抱えつつも、また同じような感じで友達をどんどん増やしていきました。
このまま広く浅くという作り方でいいのかな~って考えたり考えなかったりしながら高校生活を過ごしていたある私の誕生日の日、そう3月8日。3月8日です。プレゼントは前後半年募集中です。待ってます。
その日、友達がめちゃめちゃ手の込んだプレゼントを私に用意してくれたんですね。
それをもらったときに自分の交友関係を広く浅くだって思っていたことが無性に恥ずかしくなりました。こんなに思ってもらっているのに、自分が友達に対してそう思っているのはとても失礼なことをしていると反省しました。
交友関係に「狭く深く」か、「広く浅く」しか正解はないと思っていましたが、そんな誰が決めたかもわからないレッテルに縛られる必要はないな~とそのときから「広く深く」の交友関係にしようと決めました。
当時、伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」という小説を読んでいた私はその主人公と主人公を助ける友人の在り方が素敵だったので友達を作るときはこれを意識してつくろう!と思ったんです。
それが「何かの間違いで自分が全国指名手配されても自分のことを信じてくれる人」です!
いま見ると、豪華すぎるキャストですね。笑
映画化もされているのでぜひDVD借りて見てください!笑
物語は主人公が国家全体の圧力で首相暗殺の容疑をきせられてしまって日本国民から犯人と思われてしまうんです。でもそんな中で友人たちは「どうせお前やってねえんだろ」とか主人公に軽く言っちゃうんですよ。
素敵じゃないですか?笑
共感してくれとは言いませんが、私はこういう圧倒的な信頼感ってすごく強いなあと思ったんです。
こんな関係にあこがれて、「広く深く」の交友関係を意識してから、周りがどんなことを言っても自分で判断できるくらい友人のことは理解しよう、その人のことをちゃんと見ようと決めました。
そしたら自然と心から信じられる友達も増えてきて、その人からも信じてもらえてるなあと実感できて生きるのが楽になりました。
その人たちとはずっと会っていなくても、会ったときにはあの安心感がもらえるので心が温かくなります。
学生時代で一番大切なのは社会の荒波にもまれてぼろぼろになったときに安心して帰ってこれる場所を作っておくことなんじゃないかな、って思います。
私はこの20年で安心して帰ってこられる場所がたくさんできました。
ありがたいですね。
この帰ってこられる場所をちゃんと大切にしたいと思います。
0コメント